雨のち晴れ


「風歌ちゃんも、命令されてたって聞いてるけど…。」

え…?
風歌は、瞳に操られていたのであって、雪歩先輩は関係ないはず…

関係。ない、よね。

「みんな、その時の証拠とかってある?」

「んー…ないなぁ…。」

一人の声にみんなが頷いている。

「しかも、伊豆蔵先輩は直接関わるようなヘマしなかったしね。」


何も証拠がない。

なら、どうしたらいいの?

あたしたちにできることは、何もないってこと?そんなの嫌だよ。

あたしにも何かできることがあるって…信じたいよ。

「証拠…作るって手もあるけど…」

証拠作りは、証拠を作っているとバレたときにやばい。

「…なんとか、してみる。」


だって、これはあたしたちバスケ部の問題で…


「時雨たちバスケ部だけで解決は無理だ。」

「え…?」

「伊豆蔵先輩の目的、バスケ部が問題起こして、公式大会に出られなくすることだぞ。」

大会に…出られない…?


そんなのやだ。耐えられない。

「…俺たちなら多少問題を起こしても大丈夫だ。でも、部長さんや、赤羽先輩は、最後だろ?」

あぁ、そうだ。疾風も倫先輩も、伊藤先輩も今年で最後なんだ。

「…!手伝ってくれ。頼む。」

トーマが頭を下げる。それに続けて平助も頭を下げる。


あたしももちろん頭を下げた。

助けたいんだ。あたしたちの先輩。