雨のち晴れ



あたしは先頭を切って、職員室に向かう。

いざとなったら立てこもってもいい。

立てこもるだけで足りないなら、伊豆蔵雪歩を、人質にしてもいい。

あたしはただ、陣先輩を守るよ。

「立てこもってでも、陣の無実を、訴えるぞ。」

疾風の声に桜君が不安そうな顔をして問う。

「でもっ、それを証明出来るもの、あるんですか…?」

あたしはもちろん、なかろうがなんだろうが、乗り込むつもりなので少しイライラする。

「陣が無理でも、沙苗先輩が撮ったボイスレコーダーならあるぞ。」

倫先輩が得意げにポケットからボイスレコーダーを取り出した。

あたしは、それを倫先輩から、受け取り、一旦小さな音で流してみる。

確かに沙苗先輩の声と雪歩先輩の声が収められている。

でも、ボイスレコーダーは、大きな証拠にはならない。

わずかな可能性にかけるしか…ないか