しぃがクラスに溶け込んではや、1週間。
部活のない日はクラスメートと遊びに行っているらしい。
それでも、クラスメート以外とは、まだ、険悪だとか。
「疾風にぃ!」
「風歌?」
「神楽にぃから聞いたんだけど、おじさん倒れたって…。」
親父が倒れた…?
待て。親父は愛人と同棲してるはず。
愛人を頼ればいいじゃないか。
なんで、一年経って俺たちに全てを任せるんだ…。
「あとね…神楽にぃ、彼女と別れたから家に帰ってきたって、そしたら、連絡が来たんだって。」
俺は、放っておいた携帯を見る。
20件以上の着信。
全部兄貴。
「…風歌、さんきゅ。倫。あとは任せた。」
俺はそう言ってそのまま走り出した。


