こんなに1人の女に執着し、惚れるなんて
思っていなかった
家に帰ろうと駅の改札を通った時
「颯様!!」
あの女が追いかけて来た
「私の名前は空です」
いきなりの自己紹介
「覚えていて下さい」
「興味ない」
「颯様は私を選びます」
「は?」
俺がこの女を選ぶ?
笑える
何の冗談だよ
郁奈以外あり得ねぇのに
「絶対颯様から私を欲しくなります」
「勝手に言っていろ」
「ふふっ…………」
女をその場に置き俺はようやく到着した電車に乗り込み女と別れた
本当に俺からあの女の元へ行くとはこの時思っていなかった