「お待たせしました…すいません…」
「いえ大丈夫ですよ」
林健はニッコリと笑った
私は後部座席に座った
「お久しぶりですね」
林健はミラー越しに言った
「えぇ…」
またしても林健は機嫌が良いのかビルに着くまで話し掛けてきた
私はその理由を帰りの車の中で訊こうと思った
車がビルの駐車場に着いた
「ありがとうございました…」
「いえ」
ずっと笑顔のままだ
私は車から降りビルの最上階へ向かった
コンコンッ
「はい」
「失礼します…」
「お久し振りだね沙耶さん」
「えぇ…」
「どうぞお座り下さい」
私は黒いソファーに座った
「仕事の依頼をお願いしたい」

