「お久しぶりですね沙耶さん」
「えぇ…」
「今回の仕事の場所は遠かったのですか?」
「えぇ…
遠いと言っても隣町です…」
「そうですか
それはご苦労様です」
「ありがとうございます…」
神田組の建物に着く間、林健はしょうもない話や質問をしてきた
何時も話は無く静かな車なのに
それより林健はずっと笑みを顔に張りつけたままだった
「着きました」
「ありがとうございました…」
「いえ」
私は車から降りて神田の部屋へ向かった
コンコンッ
「はい」
「紅です…」
「どうぞ」
中から声が聞こえてきたので私は扉を開けた