今日の夜ご飯はコロッケにしよう
晩ご飯メニューを決めながら帰るのが日課になっていた

家に帰って決めるより、帰りながら決めた方が買い物も出来るしいいよね


「わぁー!空めっちゃキレイ!」
「ホントだぁ!青いねー!」

「キレーッ」


私と同い年くらいの女の子達が空を見上げてそう言っていた

無意識に私も空を見上げた



青空…ってキレイなものなの?

私にはよく分からないや


「玲音ーー!」

カッコいい名前だなぁ…

「璃沙達来てるよーー!」

お友達も可愛い名前

「おー今行く」





凄い、髪の毛が青い

何かアレだな

「青空色?」

「へ?」

しまった

口が勝手に…


「…何で分かったの?誰にも言われたことなかったのに」

何でって言われても…

「ねぇ、何で?」

「青空っぽいなぁって…」

「正解」

「え、何が?」

「青空イメージ正解ってこと」

「あぁ…そうなんだ」

「うん、そうなの」

………

「喋っていい?」

「…どうぞ?」

「俺、晴れ男でさ。んで、初染髪はこの色って決めてたわけ」

「そうなんだ…素敵な色だね」

「サンキュ。君、名前は?俺は本城玲音って言います」

「芹澤美雨です」

「美雨ね、覚えとく」

……何で?

「何て言うか、運命感じた」

…運命?


「オイ、玲音!何してんだよ!」
「ちょっとタンマ」

「その子も連れて来いよ!」

「…ナイスアイディア」

その子ってもしかして私?

「なぁ、一緒にカラオケ…」

やっぱり私のことだ

「いえ、大丈夫です」

慣れない状況すぎる

「拒否られたんだけど」

「じゃあ玲音1人で来いよ!」

「…了解」

「早くしろよー!皆待ってんだよ!」

「うぃーす」

「じゃあ、私はこれで」

「待って、何中?何年?」

そんな事を聞いて何になるんだろう?

まあ、いいや

「桜ノ中、2年…デス」

「了解、またな美雨」

私の名前覚えてくれたんだ…


こんな人

今まで会ったことない

「…うん」


青空みたいだ

笑いかけてくれた

こんな私に


「行っちゃった?顏見たかったー」
「中学と学年聞いたから問題無し」
「玲音、あの子に興味あんの?」
「…まあな」

「まじで!?珍しいなー!!」

「運命感じたから」

「…は?お前、頭大丈夫か?」

「俺の頭は正常だけど?」

「まあ、ならいいけど!」にかっ
「…皆待ってんだろ?行くぞ」

「そ、そうだった!!俺が怒られる!玲音、走れよ!」



俺は走りながら美雨のことを考えていた

青空色って初めて言われた

正直、めっちゃ嬉しかった

お礼言えばよかったな



明日にでも美雨の学校に行ってみるかな