………

「…黙ってねぇで喋ってよ」


………

「私、ずっと独りだから大丈夫」にこ


『大丈夫』

そう自分に言い聞かせてきた

私は、大丈夫なんだ


「ずっと?いつから?」

まだ聞いてくるの?

「家が、ちょっとアレで…」

「家?どうゆうこと?」



この話したくないな


「あははっ、やめよこの話」

「……」

「玲音も楽しくないでしょ」



私のことなんて

放っておけばいいのに


放っておいて


「楽しいとか楽しくないとか、そうゆう問題じゃない」


玲音は優しいね


困っている人がいたら目をそらしたり出来ないんだ


手を差しのべれる人なんだ

助けてあげれる人なんだ



逃げないんだ

現実から逃げたりしないんだ


一歩ずつ一歩ずつ

ちゃんと前を向いて歩いてるんだ


「…美雨は多分」


………


「幸せじゃないから、

空が真っ黒なんだな」


「…そうかもね」にこ

「なんで笑えんの?」

…え?


「俺、自分でも酷いこと言ってるって思うんだけど」

………

「美雨っていつも笑ってるよな」
「それが私の取り柄だから」

「けど、それ作ってるよな」


「……は?」


「美雨の笑顔は笑顔じゃねぇよ」

「………」


「作ってる笑顔なんだよ」


「…作ってる笑顔…?」


「美雨の笑顔は悲しそうだ」


私の笑顔が悲しそう…?


「無理に笑顔を作って、自分を守ってる。少なくとも俺にはそう見える」

!!

「…そんなことない」


「美雨の心には雨が降ってる」


「そんなことない!」


「美雨、俺は…」


「玲音に私の何が分かるの!?」


「………」


「私は笑顔じゃなきゃ駄目なの!」


「………」


「玲音には私の気持ちなんて分からないよ……」