柔らかい口唇が、私の口唇に軽く重なった。

私は思わず、驚いた表情をしてしまった。

流の視線は、私の口唇をまだ見ている。

突然の流のキス。

ゆっくりと流の視線が上がってきて、私と視線が、ぶつかった時に、急激に私は身体全体でドキッとした。

やばい...。

この感覚...好きになる...。

ニコリと笑いもしないで、じっくりと無表情で見つめる流。

やだ、何コイツ。

何で、そんな目で見るの?

早く視線を逸らしてくれなきゃ、私が逸らせないじゃない。

変にドキドキしてるのを、バレないように私は必死に隠していた。

キスされて、見つめられて、次は何をしようと企んでいるんだ?