揺れない、動かない、止まったままの直視。

コイツの瞳の中にある深い何かは、まるで強さで固めた弱さみたいだった。

そんなものが、一気に私の中に飛び込んでくる感じがした。

まばたきすらしない。

コイツの冷めた目に、何となく歪んでしまったコイツの何かが見えた気がした。

ただ、それを私が理解してあげられるかどうかは、分からないけれど。

男としての、求めている何か...。

無意識に頭の中で流れた言葉。

...知りたい...。

「...何だよ?」

低い声で言われて、ハッとした。

「べ、別に!」

慌てて、私は視線を逸らした。