あんな事をしといて、平気でよく普通にコーヒーを飲みに来るよな。

やっぱり変な男だよ。

正常な心の持ち主だとは思えない。

異常だよ、異常!

私も知らないふりをして、なるべく近くに寄らないように仕事をしていた。

すると、ブツクサと声が聞こえてくるではない か。

「あの突っ立ってる女の笑顔が気に入らない ねぇ。何か嘘臭くてさ、イライラしてくるんだよねぇ。アイツ、アイツ...あの女」

アイツって?

あの女って、どの女?

私は、辺りを見渡してみる。

嫌がらせ男が連れの男にわざとらしく、私に聞こえる声で言っていた。