twin∞soul

花火はどんどん打ち上げられる。

いくつもの花が夜空を彩る。

音が大きくて、大きな声で流の耳の側で話す。

流は私の顔の側に、自分の顔を何度も近付けてくれる。

「えっ?...何って?」

結局、訳わかんなくて笑い合って、また夜空を見上げる。

私はこういうのを求めていた。

きっと、ずっと、流と巡り会えるのを待っていた。

流という人を求めていた。

「また、ほら...今度はデカイぞ」

ドーン!

パラパラと落ちる儚いけれど、火傷するくらい熱い火花たち。

花火はクライマックスを迎えていた。

「そろそろ戻ろう...」

手を引っ張られて、私は黙ったまま歩く。

部屋に着いて、お風呂の準備をする。

何を話したらいいのか分からなくなって、黙ったまま。

流は私に手を差し出すから、その手を握り、また黙ったまま貸切露天風呂まで歩く。