キョウドウセイカツ?
耳を疑ったその時、青年――蒼が再びリビングに姿を現した。
背後に15歳くらいの小柄な少女を連れて。
真っ直ぐ切り揃えられたオカッパ頭に
、大人びた一重の黒い瞳。
日本人形みたいな女の子だな、と思う。
「――仲間って、その人?」
少女はあまり興味なさそうに、口を開いた。
「ああ」
「そうだよ。咲夜子っていうんだ。ほら、挨拶して」
華奢な体を半分ほど蒼の後ろに隠したままの少女に、蒼と宵春が促す。
「……美月(みつき)」
少女はわたしと目を合わせずに、床を見つめて名前を告げた。
「咲夜子の部屋は美月と一緒でいいよね。っていうか、他に部屋ないし」
「…別にいいけど」
宵春の言葉に渋々という感じで美月が頷く。
さっき宵春の言った『共同生活』の話が目の前で進められていることに気づいて、わたしは焦った。
「ま、待ってください」
