《奏side》






東京に行った日、目の前に広がったのは“闇” だった。




もう、なにもかもどうでもよくなった。






目の前のドアを開けてあげる勇気が無くて、


どこにも行きたくなくて、





ただ、ただ辛かった。







でも、君だけは俺に手を出した。





……だから、開けることにしたんだ。