「麗華、俺嬉しくてやばい……」


ぎゅっとされる身体。


「そんなこと思ってたなんて知らなかった。
俺だけが好きなのかと思った。
俺しかそんなこと思ってないと思った。
俺だって、麗華に触れていいのは俺限定にしたいよ?」


奏の真っ直ぐな言葉。


心に溶けていく。



抱き締める腕の力を緩め、
涙でぐちゃぐちゃなあたしを見ようとする。


「見ないで…っ、
は、恥ずかしい……///」


「どんな麗華も俺の中では一番だよ」


顔を隠す手を取り、
唇を重ねた。



キスなんて何度目かわからないほどしてる。



それなのに、


こんな気持ちでキスしたのは初めて。



初めてキスしたときを思い出す。



あたしと奏は満月の柔らかい光の下、
何度もキスをして家に帰った。



「今日は……寝かせない」


耳元で囁く奏にドキドキしながら……