和貴は胸板が厚くて。
力強さの中に優しさもあって。
手が大きくて。
全部独り占めしたくなる。
うちは、和貴の全部がめっちゃ好き。
離れたくない。
このまま、
隣人とか友達で終わりたくない。
その先に一歩進んでもいいかな
「 か、和貴……? 」
「 ん?どうした? 」
強く抱きしめたまま、
話を聞いてくれる。
もう、今言うしかない。
絶好のチャンスを逃したら
後々絶対後悔するから。
小さく深呼吸をする。
「 あんな、うちな、和貴が好きやねん 」
うちを抱きしめる和貴の腕に少し
力が入ったように思えた。
「 俺も、里奈が好きや 」

