「あー!佳祐あたしのイチゴ食べたでしょ!!」

気が付くと、私が最後に食べようと思って
大事にとっておいたショートケーキの上のイチゴがなくなっていた。

「実紅が食べないから食ってやったんだよ!」

口に生クリームをつけたまま佳祐は笑いながら言った。

「ひどいよ!佳祐のバカ!!」


「ほらほら喧嘩しない。」

私が泣きそうなのを見て、1人の男の子が入ってきた。

「だって瞬くん、佳祐がわるいんだもん。」

瞬くんと呼ばれた男の子はちょっと考えたあと、

「じゃあ僕のイチゴあげるから。もう喧嘩はやめよ。佳祐も意地悪はやめろよ。」


佳祐はそっぽ向いたまま、分かったと言った。



…そう私達3人は幼なじみ。