好きじゃない!



「あの時は..私にとって蓮は憧れだったから。今こんな風になってるのが夢みたい。」

「そっちこそ...あの時よりはずいぶん素直になったよね。」


抱きしめていた腕をはなし

正面から桐嶋先輩の顎を上にあげてイタズラっぽく笑う先輩。


「あんな...顔するんだ..」


どの顔も見たことがない。


「桐嶋先輩」だけに向けられた顔。


「っ...蓮?」


「――――――葵。」


「―――っいきなり/////」


桐嶋先輩の名前をよんだ如月先輩の声は

私でさえもドキドキするような低い声だった。

やっぱり...



「好きだよ。葵。」


「っ///」


「葵は?好きじゃないんだ?」


「.....っす..きっ///」


「うん。上出来。やっぱり素直になったよね。」


「そっ..そんなこと―――――――っん」



―――――――やっぱり



     二人の間に入る隙なんてないんだ。。。



ガタッ