「ちょっと……ごめんね朔。自分で持つよ」



横暴な蓮に押し付けられた鞄を受け取ろうと手を伸ばすが、横から蓮に抱き上げられた。



「いいよこれぐらい。それよりも由美ちゃんは自分の身体を大事にしてね」



これぐらいって……入院に必要だった物が隙間なく押し込められているんだから、かなり重いはずなのに…。



そう思い腕の中で身体を捻って抵抗をするが、ガッチリと身体を固定されてあっさり抑えられてしまった。



「お前はまだ絶対安静だろうが」



それに加えてごもっともな事を言われ、むっと不貞腐れる。