徐々に意識が浮上するのを感じた。 最初に視界に入ったのは見慣れた自室の天井。 ああ……恭輔に捕まりかけたんだ…。 夜会での事を思い出して動悸が早くなる。 っーやっぱり会うべきじゃなかった…。 もうとっくに消え去ったと思っていた感情は確かに私の中に存在していた。 あのまま捕まってしまえれば、どれほど幸せだっただろうか。 …いや、これでいいんだ…捕まるなんてあり得ない。 自分に言い聞かせるように、何度も何度も繰り返し心の中で呟く。 すると、突然ノックもなしにドアが開いた。