「由美っ!」 悲痛な叫びとも取れる声で名前を呼ばれ、一瞬動きが止まる。 だが、そんな身体に鞭打って建物の外へと飛び出す。 すると見覚えのある車がドアを開けて目の前に止まっていた。 これで逃げられる…。 そう安心したのも束の間、大きな手に腕を掴まれた。 なっ!? 咄嗟に腕を捻り抜け出そうとするが、ビクともしない恭輔の手。 ギリギリと食い込む手に顔を歪めると、車から小さな筒が投げられた。