「…嬉しいよ。そう言ってもらえて」
微笑む恭輔に微笑み返すと、ちょうど入場の時間となった。
一歩、足を踏み出し、小さく呟くように尋ねた。
「…さっき、恭輔は今ぐらいは譲れって言ったけど…これからも遊びに行ってもいい?」
これで永遠にさよならと言うわけではないけど、裏を背負って立つ恭輔には今言っておかないと距離を取られるかもしれないと、不安から出た言葉だった。
案の定、当たりだったようで少し驚いた様子を見せた恭輔だったが、『あぁ』と嬉しそうに返事をくれた。
安心感から微笑みをこぼし、組まれた腕に少し力を込めて式場の扉を潜る。
蓮の立場上、大きな式にすると面倒だということで、視界には見知った顔ぶれが立ち並ぶ。
気の知れた人たちだからなのか、周りからたくさん声を掛けられる。


