「それに、私だって好き好んで裏に踏み込んだりしないよ」



蓮の隣の居心地の良さを知ったからね。



「あぁ、怒鳴って悪かった…」



「ううん。心配してくれたからこそなんだから」



ふっと微笑んで蓮に抱きつけば優しく包み込んでくれる。



やっぱり蓮の腕の中は安心する…。



「……由美を失うのが怖い」



珍しく弱音を吐く蓮。



私の肩に顔を埋め、甘えるように擦り寄ってくる。



「大丈夫…離れていかない。私だって蓮がいなくなったら生きていけないから」



死ぬ以前に寂しくて私が私でいられない…。



「…ずっと一緒にいてね」



「一生手放すつもりはねぇ」



蓮がいれば私は私でいられる…闇に飲まれず生きていける。



蓮の隣で温かい仲間と共に光の中を生きていこう。



〈fin〉