……まけたかな? 建物の陰に潜めながら、顔だけ外に出す。 キョロキョロと辺りを見渡すが、先ほどの男達は見当たらない。 案外あっさりとまけたな…もっとしつこいかと思ってたのに。 ホッと一息つき、物陰から姿を現すと後ろから誰かに腕を掴まれた。 っー気づかなかった。 咄嗟に腕を捻って脱出を試みるも、まるで予想していたかのように後ろから抱きしめられた。 「放してっ!」 「っ馬鹿、俺だ」 聞きなれた声にピタリと抵抗をやめる。