着替えを済ませ、手軽なバックを持ち、リビングへと降りていく。



「あら?由美ちゃん、どこかへ行くの?」



すると優雅に紅茶を飲んでいた律さんは、リビングに入ってきた私を見て、何か企んだ笑みを浮かべた。



1人での外出を禁じられていることを知っている律さんのことだ、私が何をしようとしているのかきっと分かっているに違いない。



「はい、ちょっと蓮たちの大学へ。……外に出たってバレたら怒られちゃうんで、内緒にしておいてくれますか?」



「ええ、もちろんよ。ずっと家にいたら滅入っちゃうものね、気をつけていってらっしゃい」



ふふっと微笑んだ律さんに見送られて、蓮達の通う明葉大学へと向かった。