「先生は何も持たないんですか?」
「俺は教科書を持っていく」
と僕に一冊の数学の教科書を見せた
それだけ?
むかつく
マジこのおっさん、殺す…
ふつふつと加藤に大して殺意をみなぎらせていた
ガラッ
「おぉーすまんな遅れた」
数分前にチャイムが鳴っていた
「黒崎、ここに置いてくれ」
僕は加藤を睨み、教卓にドサッと置いた
「黒崎ーもっと丁寧に扱えよー」
僕は加藤を無視して席についた
「無視かよー」
僕は又、加藤を睨んだ
「…」
そしたら加藤は固まった
「先生ー固まってどうしたんですかー?」
崇が尋ねた
「お、お、おぉ…す、すまんな…
では、じゅ、授業を始める…」
加藤は動揺しているのか教科書を開いているが逆さに持っていた
フッ
動揺しすぎだろ
僕のことを怒らせるからそうなるんだよ
「玲」
隣の席の崇が話しかけてきた
「あ?」
「こえーよ…
おっさん、動揺してんじゃねぇかよ」
「大丈夫
又、普通に話し掛ければ直る」

