ふと横を見ると裕司さんがそこにいた。



「あっ、裕司さん。」



「よ、よう。」



裕司さんは何か聞きたそうにモジモジしてた。



たぶん、母さんのウエディング姿がどんなのか知りたいんだろう。


けど今教えたら、母さんの努力が水の泡になるから俺は言わないことにした。


「似合ってたよ。かなり。たぶんあれだと会場の男性陣はみんなメロメロだろうね。」



冷やかしは別として




「えっ!それって……」



「じゃ、俺会場に行くね。」



俺は最後まで裕司さんの言葉を聞かずに会場へと向かった。