一人残された俺
今のリビングは今までにないほど静かだった。
時計の音がチクタク……と聞こえてくるくらいだ。
俺は部屋に戻ることにした。
そしてあることを考えた。
……裕司さんと二人の時間とれないかなって…
俺の気持ちを聞いてほしい。
そう思った。
裕司のことが嫌いじゃない、けど『父さん』って呼ぶのにはまだ難しい。
そのことをちゃんと本人に伝えたかった。
こんなにも俺のことを愛してくれてるのに……
だから、話そう。
そう思いながら、引き出しに入っていた封筒と便箋をだし
二人に向けた結婚式用の手紙を書いた。



