「ねえ、真由美!」 後ろからうちを呼ぶ声がした。 振り向くと由希がいた。 「なに泣きそうな顔になってんのよ。 真由美らしくない。」 たぶん、明るくさせようと思っていってくれたんだろうけど 今は少しムカついた。 「うちらしくないって何? 泣きそうな顔がうちらしくないっての? なにそれ。 誰が決めたのよ。」 八つ当たりだ。 確かに自分らしくないのはわかってる。 けど、それでも今はムカつく。 由希ははっ?とか言いそうだな… そう思って黙っていると予想外の言葉が舞い込んできた。 「ゴメン。」