交わらなかった平行線




『なかじー、クラスが変わっちゃった…。』

4月6日。

私たちは、
新しい風に包まれて、
2年へと進級した。

1年間、
毎日一緒に、

笑って、
泣いて、
怒って、
ふざけて、
騒いで、
遊んで、
じゃれあった、

32人の仲間たちとの、
別れ。


クラスが離れるだけ、
ただ、
空間が変わるだけなのに、
私たちのクラスは、
誰もが名残惜しそうに、
クラスをあとにした。


とってもクラスが愛しくて、
とってもクラスを、
"愛して"いた…。

放れたくない、
このままでいい。

クラス中から、
こんな声が聞こえた。

"愛して"いた…。


そうなんだ…、
離れたくなくて、
離したくなくて、
心から、
離れることを否定してしまう、
それほど、
"愛して"た。

"愛する"って、
こういう気持ちなんだ…。