次の日の朝 いつもの様に鏡の前に立つ 今日はカツラも眼鏡もない 栗色の長い髪を軽くセットし 薄く化粧をする 膝丈のスカートを何回か折り込む 昨日までの私はどこにもいない 手足が軽く震える 「・・だめだ。やっぱり」 そこに置いてあったカツラを手に取る