「・・・ヒクッ。」
「ごめんな辛い話しさせて」
「俺、初めてここで瑞希ちゃんに会って
自分を隠してカツラなんか被って
お昼時間に屋上にひとりで来て
絶対なんか悩んでるって思ってさ
すげー心配だった。」
「私イジメにあってから
人を信じられなくて人が怖かった
だけど初めて佐野さんと話して
楽しいって思えたの。」
「そっか。でもさ悪い奴ばっかじゃねえよ?
いい奴もたくさんいる。
ゆっくりでいいから前に進もうな」
「・・はい。」
「毎日こここいよ。俺がいるから。」
そう言って佐野さんは
私の頭をコツンと優しく叩いた
