白塚物語り




朝の電車の楽しみは、電車男をみつけること。
どんなに満員で車でもせまくて暑くても、
電車男がいたら我慢できた。
ある時、臣が電車に乗っていて千代崎から
電車男が乗ってきた。
すると、臣の隣に座った。
臣はドキドキしていた。
電車男はいつものように日記をかきはじめた。
初めて筆箱をみた。
電車の形をしている筆箱。
しかも近鉄。
ファスナーの部分は駅の看板形。
しかも“白塚”だった。
臣は笑いをこらえるのに必死だった。
電車男はその日、白塚で降りて行った。
「白塚で仕事かな?」
電車男が降りてからその後をずっと見ていたが電車が動き始め、見えなくなった。