『霧島 紫苑…特技はピアノ…よろしく』
雀は1人の女子生徒を見つめていた。
隣の席の霧島 紫苑。
彼女が知り合いによく似ていたからであると本人は言うが、その様子の可笑しさに翔と亮介は気づいていた。
休み時間になり人気のない東階段に2人は雀を連れだし、問いただした。
『……杏ちゃんに、似てるんだ』
雀は悲しそうな目をしながら言った。
『杏ちゃん…?』
翔が首を傾げると雀はポケットからネックレスを取り出した。
それは中に写真を入れられる仕組みになっており、中には紫苑そっくりの女の子の写真が入っていた。
『1年前…入院していた病院で出会ったんだ。すっごく優しい子でね…僕のリハビリにも付き合ってくれて…でもね、冬に雪が降って……雪が…赤く……て』
雀は自分の身体を抱きしめるようにその場に踞ってしまった。
『雀?…おい、雀!?』
雀は震えながら翔と亮介にしがみついた。
『雀!しっかりして、雀!』
亮介が必死に声をかけるも雀は過呼吸を起こしていて、話せる状態でなかった。
そのまま雀は意識を手放した。
雀は1人の女子生徒を見つめていた。
隣の席の霧島 紫苑。
彼女が知り合いによく似ていたからであると本人は言うが、その様子の可笑しさに翔と亮介は気づいていた。
休み時間になり人気のない東階段に2人は雀を連れだし、問いただした。
『……杏ちゃんに、似てるんだ』
雀は悲しそうな目をしながら言った。
『杏ちゃん…?』
翔が首を傾げると雀はポケットからネックレスを取り出した。
それは中に写真を入れられる仕組みになっており、中には紫苑そっくりの女の子の写真が入っていた。
『1年前…入院していた病院で出会ったんだ。すっごく優しい子でね…僕のリハビリにも付き合ってくれて…でもね、冬に雪が降って……雪が…赤く……て』
雀は自分の身体を抱きしめるようにその場に踞ってしまった。
『雀?…おい、雀!?』
雀は震えながら翔と亮介にしがみついた。
『雀!しっかりして、雀!』
亮介が必死に声をかけるも雀は過呼吸を起こしていて、話せる状態でなかった。
そのまま雀は意識を手放した。
