物事を察したのか恋はスーパーの方へあたしの手を取り走りだした


「おい、お前らっ…」

「楽しみにしててね拳斗」

「…か…たい……なよ」




拳斗が放った言葉は

通り過ぎる女の子たちの声にかき消されて

よく聞こえなかった。

あのときちゃんと聞いていればよかったのに。