ほんっと、デリカシーって
ものが無いな。先輩方は…
↑自分が1番無いのは
自覚なし。



「〜っもう、あなたを見てると
なんだか焦れったくてイライラ
しますわ!」



私と先輩が言い合いを
していると姫ちゃん先輩が
割って入って来た。



なにおうっ!
こんなに素直にド直球に
喋ってる私のどこがイラつくんだ?!




「…でも、あなたは見てて
とても面白い。
だこら、教えてあげます。」



「へ?」



姫ちゃん先輩はツカツカと
私に寄って来て、
コソッと耳打ちした。



「あんなに、積極的に咲也様に
話しかけれる女子はあなただけ
ですわ。咲也様の完璧さを感じ、
みんなどこか一歩距離を置いて
いるのに、あなただけは違う。



さっきは、ああ言っておられました
けど…咲也様にとってあなたは
もう特別な存在です。
自信を持ちなさい。」



姫ちゃん先輩の体からふわっと
いい匂いがしてそんな言葉を
姫ちゃん先輩は私に贈った。



そう…なのかな??



戸惑う私に姫ちゃん先輩は
追い打ちをかけるように、
でも…優しく言った。



「なんだ…。咲也様の犬って
言われたから宣戦布告にきたのに。



どこが犬なんですの?
立派な『彼女』じゃない。」



私は嬉しくなって
パッと姫ちゃん先輩の顔を見た。



私の目には、照れくさそうな
とても可愛い女の子が映る…



「っっ///だからっ、私達はもう
ライバルではないですわ!
『友達』です。
これから仲良くしてね【ミサ】。」



あ。あだ名……



「では、私これで失礼しますので。
また明日ですわ、咲也様。」



「ん…ああ。」



「バイバイ、姫ちゃん先輩っ!」



「ええ、あなたも。
また明日…」



キキーッ、バタン!
ガチャ



え。どこからともなく
車が現れましたけど…??
さ、さすがお金持ち。