「そんくらいでビビッてんのかよ。可愛くねぇんだよ、んなことしたって‼」



声を荒げる金髪ギャルはますますヒートアップしていくばかり。



この光景に昔の出来事がフラッシュバックして、あたしは固く目を閉じて耳を塞いだ。



“美久ちゃんってウザイよね”


“愛くんと仲良いからって、自慢したいんじゃないの?”


“なにそれ、超ウザッ”



頭の中に蘇るのは、消したハズの小、中学生の時の記憶。



仲良しだと思ってたコ達に陰口を叩かれたことが、本当に本当にショックだった。



あからさまなイジメをされたわけでもないのに、あたしはそれ以来いつも脅えてた。



白崎さんと金髪ギャルとは友達でもなんでもないのに、どうして今そんなことを思い出すんだろう。