はだけたシャツの間から見える胸元に、妙に男っぽさを感じる。
やだ、なんで愛翔なんかにドキドキしてんのよ。
小さい頃から知っているだけに、その成長っぷりにいつもびっくりさせられる。
「こんくらいで赤くなるなんて、まだまだガキだな」
耳元でそう囁かれ、しまいにはクスッと笑われた。
な、なんなの⁉
「ガ、ガキにガキとか言われたくないんだけどっ‼」
誕生日はあたしの方が早いんだからね‼
顔色一つ変えないで見下ろして来る愛翔は、涼しげな顔を一切崩そうとしない。
女慣れしているのか、それともあたしを女だと思っていないからなのか……
とにかく、その余裕っぷりがちょっとムカつく。



