近くて遠い距離




[鈴音side]


凰誠と登校して教室に入ってから莉乃と少し話を
していた。


ま、話って言っても、本当小さな、言っちゃえばくだらない噂話だったり…。


あの子があの子に告白した、あの子は可愛いとか。


最近テストが終わったばかりだから、お互い学年で何番目か、なんかを話してた。


昨日、成績表が届いた。


うちの学年は全部で300人くらいで、私はというと
300人中180くらいだったりする。


ま、真ん中ってとこかな。


莉乃は100番以内に入った、と言って嬉しそうだったなぁー。


莉乃って頭も良いし容姿は端麗。
性格だって、頼もしくて本当素敵な存在。


いつ考えても莉乃が大好きだ。


莉乃は私にとって良き親友であり、憧れの存在でもある。


莉乃は私がそう言うといつも笑う。


そんな他愛もない会話さえ、幸せだ。


私は今が一番幸せなのかもしれない。


凰誠という素敵な彼氏がいて、美人で素敵な親友がいて、文句ないよ、こんなの。


「鈴音?」


「………え?…なに?笑」


急に名前を呼ばれて、自分がすっかり別世界にとんでいたことに気づく。


「まったくもぅー!話ちゃんときいてよねー!」


「ごめんごめん!」


ぶーっと頬をふくらませて拗ねる莉乃が本当に可愛い。


「莉乃、かわいい」


「また、そんなこと言う。そこまで言われるとお世辞感ばりばりなんですけどー」


私がそう言うと莉乃は一度ため息をついて笑いながらそう言った。