「歩美…っ…」


歩美、


香りだけおいていくなよ…。


ここにいたっていう事実だけいていくなよ…。


俺にこんな気持ちうえつけるなよ…。


「歩美…っ…、好きだ…」


震えた声が、ただ冷たい部屋に響いた。



fin*