ちゅんちゅん・・。

目が覚めると、平成のオレの部屋。
見慣れていた江戸時代の部屋とは違い、洋風な部屋の作りが目に飛び込む。

戻ってきたことよりも、つっこむことがまずある。
オレの手に、さっきから触れている、誰かの足。
オレの隣にいるコイツは・・・。



「なんでいるんだ?」




そう、そこにいたのは。
藤堂、平助。

のんきな顔して、着物のままオレのベッドに横たわっている。
あれほど感動する別れのあとだというのに。
まったく、とオレはため息をついた。

しかし、それとは逆にオレの顔は、笑っていた。



どうやら、オレとコイツの腐れ縁は、まだまだ続くようだ。
だけどそれは、別のお話・・・。




     完