光につつまれながら、オレは思う。
ここでの生活、出会い・・・それの全ては、どれもオレにとって初めてだった。
全部、全部。
かけがえのないものだったのに。

まともに挨拶もできないまま、消えていくのか。
まだ、御礼を言ってない。

菊池さん、近藤さん、土方さん、総司、斎藤、原田、永倉。
平助にだってそうだ。
あんな土壇場で、慌てて言っただけ。
もっともっと、伝えるべき言葉はたくさんあったのに。

このまま消えてしまうことが、悔しくてならない。
ほんの少ししか一緒にいれなかったやつら。
それでも、かけがえのない存在だった。


どうか、どうか神様。
ここに、あいつらに、できることならいつまでも、幸せが訪れますように。
歴史を振り返れば、これからきっと、戦争の渦に飲み込まれていく。
全員が、生き残れるわけじゃない。

でも、悔いのないように。

あいつららしく、生きて。
小さくても、幸せを重ねていけるように。