どたどたどたどた!!
大きな足音が響いて、縁側に置いていたお茶が落ちそうになる。

「ぅわっっと!!」

間一髪、湯飲みを確保することができた。

「あっぶねー・・・。」

「おい!!仁いるかぁ!?」

ふいに、垣根の外から聞いたことのある声が聞こえた。

「永倉か?」

「それとオレもな。」

そして今度は、原田の声が聞こえてきた。

「原田もか・・・。何か、あったのか?」

「とりあえず、ちょっと出てこい!!」

「・・・?」

言われるまま、垣根の外に出ると。
やけに焦った様子の永倉と、対して冷静な原田がいた。

「仁!大変なことになった。」

「平助が・・・殺されちまう!」

・・・・え?
なんで・・・。

「平助は、この間伊東ってやつと一緒に、隊を分離したんだ。それで、御陵衛士ってのになったんだが・・・・。」

「・・・なったんだが?」

知らなかった。
もう、分離していたなんて。
教えてくれてもいいじゃないか、平助・・・。

「御陵衛士を、暗殺することになった・・。」