「・・・平助は、どうしたいんだ?」

どんな決断でも、本人の意志が重要だと、オレはそう思った。

「オレ・・・オレ、は・・・どうしたい・・・?」

しばらくして、平助がまた口を開いた。

「面子てきには、新選組のほうが気楽だし、バカ騒ぎもできる。・・でも、今はオレの気持ちよりも、国のためにはどうすればいいかが重要だと思うんだ。」

どこまでも、自分のことは後回しにする。
それが、この時代の男の誇りなんだろうか。
心が、押しつぶされそうになる。
まだ、オレに言えることは何かあるのか?
時代のせいで、価値観も全て、何もかも違う相手の助言を言うことをできるのか?

オレは、ずっと黙っていた。