それから、しばらく経ったが、いっこうにタイムスリップの仕方を知っているやつは表れなかった。
まぁ、あのチラシの内容じゃ当たり前だけれども。
そして、また稽古ができる日がやってきた。
壬生寺に着いたが、いつもオレより先にいる平助がまだいなかった。
寝坊でもしたのだろうか・・・。
一人でのんびりと素振りを始めた頃、平助がのろのろとやってきた。
なぜか、少し重いオーラをまとっていた。
少し、話しかけづらい。
「・・・・素振り、千回な・・・。」
ゆっくりと境内に座り、そう呟いた。
「・・あ、ああ・・・・。」