急募!ここからの脱出の仕方~幕末~


家には、誰もいなかった。
オレはびしょ濡れなのもおかまいなしに、自分の部屋へ駆け込む。

「・・・ハァッ・・ハァッ・・。」

顔の周りもびしょぬれで、自分が泣いていたのかさえも分からなかった。

「ガチャン・・・。」

ふと、玄関の開く音がした。
両親は今、仕事で居ないはず。
ならば、帰ってくる人物はただ一人。
・・・兄さんだ。

兄さんの部屋はオレの部屋の隣。
階段をゆっくりと上がる音が聞こえてきた。

「かちゃり・・・。」

オレは自分の部屋の鍵を閉めてベッドに倒れ込んだ。
もう、イヤだ。
オレはこれから、何をして生きればいいんだろう。
結局、オレはひとりぼっちなんじゃないか。
友達も、家族すらも・・・・。
信じられない。