忘れもしない、オレがココにきた方法。
軽く、甘っちょろい考えで幕末に行きたい、なんて願ったからだった。
理由は、オンラインゲームで負けたから。
確か、あのときのパーティはアツシと祐太だったな。
そう、アツシや祐太と同じで、利用してるだけだ。
この場合は、オレが利用されていたけれど。
あいつらはただ、ゲームが強かったオレを、自分達の仲間にしてゲームを進めようとした。
パーティに入らないか、って誘われた時は嬉しかった。
どんな形でも、オレを認めてくれてる人がいるって思えたから。
あんな言葉、聴きたく無かった。
タイムスリップする前日、朝練で教室にいったとき聞こえた、アツシと祐太とクラスの女子の話し声。
「ねーねー!アツシたちってさー、仁と仲いいの??」
「はぁ!?なんで!?」
「えー、だって、昨日もオンラインゲームの話してたじゃーん。」
次に、祐太が口を開いた。
「ああ、アレ?・・ッハハ。仲なんて、よくないし。あいつ、人殺しの弟なんだぜ?一定のラインってやつを引いとかないとな。」
「うっわーーー!!ひっどーー!!」
その後、女子達の笑い声が聞こえてきた。
廊下で、ずっと立ちつくした。
もう、何も音が耳に入ってこない。
兄さんが人を殺したときよりもずっと、どん底に落とされた気分だった。



