「マジかよ!じゃ、島原がどういうトコかも知らないの!?」
平助が詰め寄って来る。
オレはちょっと引き気味で、
「え、えーっと、酒を飲むとこ・・・とか?」
「ま、あたってるちゃ当たってるな。オレらはそれが目的だし。」
あいかわらずオレの腕を掴んでる原田が言った。
「オレらは?じゃあ、酒以外の目的の人もいんの?」
オレが言うと、一斉にみんな黙ってしまった。
なんかマズイ事言ったか・・・?
「いや、まあアレだよ、ほら。」
永倉がうつむきながら言った。
「ここは、有名な花街なんだよ。」
沖田がすらすら言うと、みんな「よく言った!」って顔をした。
「はなまちぃ?何だよ花がいっぱいさいてんのか?」
フラワーガーデンみたいな、あれか?
「もういいよ・・・。多分、仁は一生分からない方が良いと思う。」
平助がその話に区切りをつけたところで、島原の中のとある店にはいった。
座敷の中に、タイムスリップして初めてぐらいの豪華な料理が運び込まれた。
すると、みんなはいっせいに酒を飲み出す。