チュンチュン・・・
翌朝。
いつものように目を閉じたまま、布団を剥がそうとすると、
いくら手で探っても、布団が掴めない。
もしや寝ている間にけっ飛ばしてしまったか、と思い目を開けると・・・
やけに暗くしめった細い路地に、オレは横たわっていた。

「・・・え?」

「っていうか・・・え?・・・ええええーーーーーっ!?」

ありえないが、オレはベッドの横の窓から落ちたのか、と考えていた。
しかし、周りの家はみんな1階立てで、オレの部屋があるはずの2階がある家も
1つもなかった。それに、なんだかどの家も和風のような・・・?

「ぎゃーぎゃーとうるせえな。また浪士共の斬り合いかぁ?」

声の方に視線を向けると、江戸時代にいそうな「まげ」に着物の男二人がいた。

「違うようだな。おい、坊主、どうした?こんなとこで。」