「嘘…だろ……?」


そこに映っているのは、
莉桜と一人の男。


幸せそうに寄り添って映る二人の写真だった。


そしてその男は……



「……マジかよ…」



あまりにも、俺に似すぎていた。



(………れん…)



俺と初めて会ったときに漏らした声。

うわごとのようにつぶやく名前。


いつも俺を通して別の誰かを見ていた理由。



それは……



俺が莉桜の恋人に、似ていたからなんだ……。